2003年05月22日

Dollar's loss is Asia's gain

Herald Tribune(C) May 22, 2003

・Trimex Holdings(香港):対ヨーロッパ貿易。中国でパワーツールを買って、ヨーロッパ連合に売る。ヨーロッパの顧客には同じ値段のユーロで売りつづけながら、収益(proceeds)を落ちつづけるドルにどんどん変換。USDで処理される中国でのパワーツールのコストはわずかに上昇するけど、gross profit margins的には構わないんだって。

・El Corte Ingles(スペイン):高級百貨店。中国から電化製品、衣類、食料品などを輸入。ユーロで決裁するよう説得。なんでかっていうと、USDの反動から身を守るため。同時に、やはり中国の工場ではUSDだろうが中国元だろうがコストが発生してるので、中国側にもっと値段を下げる契約にするよう交渉。

ドル暴落で一番もうけそうにないのは、貿易でアメリカとでっかいやりとりをしている国々だ。特に中国。中国や南アジア諸国の通貨はUSDと一方向または相互に連動しているため、やっぱり同じように暴落した。ところが。このことが、ヨーロッパや日本への輸出の競争力をもたらした。ヨーロッパはUSDがユーロに対して去年の20%以上暴落した。同時期日本でも、繰り返し政府が介入したにも関わらず、USDがJPYに対して去年の10%以上暴落した。同時期、中国や南アジア諸国は輸出先市場であるアメリカでちっとも競争力を失っていない。

Posted by riko at 2003年05月22日 08:58 | TrackBack
Comments
Post a comment