新しいガン医療として注目の「超高濃度ビタミンC点滴療法」、きっかけは2005年に『アメリカ科学アカデミー紀要』という権威ある医学誌に、アメリカの政府系機関の研究者たちが発表した論文「薬理学的なビタミンC濃度がガン細胞を選択的に殺す」が載ったことです。
(Chen Q et al. Pharmacologic ascorbic acid concentrations selectively kill cancer cells: Action as a pro-drug to deliver hydrogen peroxide to
tissues. Proc Natl Acade Sci USA 102:1360413609, 2005)
1940年にドイツ人医師ドイチェルがガン患者に使い始めたのが最初。その後、Pauling博士が1972年から臨床データをとり、76年に論文発表していたのだが、79年にメイヨ―クリニックのメイヨ―医科大学が論文で反論した。
Creagen ET et al. Failure of high dose vitamin C (ascorbic acid) therapy to benefit patients with advanced cancer. A controlled trial. N Engl J Med 301:687-690, 1979
その結果、ビタミン療法は下火になったのだが、Pauling博士が亡くなる前の1993年に書いたビタミン本は、世界の研究者・医師に多大な影響を与えることになる。
Pauling L. et al. Cancer and vitamin C. CAmino Books, Philadelphia, 1993
Posted by riko at 2009年11月30日 23:37 | TrackBack