2003年05月14日

国際政治の建前と本音






TBSブリタニカ(c) 2003年5・21号 藤田正美さんの【編集長コラム】

・中東和平は、歴代の米大統領にとって歴史に名を残すに値するめっちゃ大きなテーマであると同時に、ヘビーすぎてみんな先延ばししてきた問題でもある。イラク戦争の正統性論議もかすんでしまうほどのこと。

・かといって、来る米大統領選で勝てる保障はない。となると新保守主義的アメリカ大帝国というわけにもいかなくなる。
・でもその方が良いかもしれない。だって、"アメリカ自身も中東に民主主義をもたらすということをイラク攻撃の大義にしていたのだが、自身の行動はとても民主主義的とはいえないやり方だった。"
・そもそも、国際政治を民主主義で行うというのは理想主義で実現は困難を極める。その理由は各国力の差(国連における1票の重み)。特に"最高意思決定機関である安全保障理事会で決まったことを実行するとなると、ハイパー超大国であるアメリカ抜きでは紛争を解決することはできない。"
・そもそも国連は戦勝国の機関で普遍的ではない上、警察組織も持っていない。しかしそれがないと、親米かそれ以外って構図になる。
・"意見の多様さこそ誤謬を防ぐ最大の武器だとすれば、2色に分解された世界はある意味で非常に危険をはらんだ世界だ。そんな世界はあまり住みやすくはあるまい。"

Posted by riko at 2003年05月14日 12:48 | TrackBack
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