P.112 再生企業のDNA残す 江原伸好氏[ユニゾン・キャピタル代表]
マインマート、アスキー、東ハト、などに投資してきた。ファンドの規模は380億円。この江原さんは、日比谷高校中退で渡米、MITの建築BS、シカゴMBAを経てゴールドマンの米本社で初のGMに就任、っていうとても真似できないキャリア(当たり前だってば)。
設立当時の1998年は拓銀、山一の破綻が起こった年。日本でもバイアウト事業を!と。独立系にしたのは、提携系のように投資活動が縛られる、ということがないように。
資金調達成功の2つのファクター
1.戦略が健全で詳細まで練られているか。
2.資金調達元との信頼、コミュニケーション
設立から5年で予想を下回ったことはひとつ。投資案件が少なかったこと。
年間30件検討して2件に投資のペース。「30件」は選択肢として少なすぎ。
日本は「変化」はまだこれからだけどそのときが来たら突然増加するはず。
第一号案件のオリエント信販買収まで2年かかったが、質重視では妥当。
20億以下の案件はやらない。この原則をいったん踏み外すと歯止めが利かないから守る。
再生ファンドの優位点、銀行/事業会社による買収との比較。
1.銀行と:責任の所在の明確さの違いにより、再生プランの実現性が違う。
2.事業会社と:元の企業のDNAが維持される。
アスキー案件の場合。
(それぞれ上記に相当する)興銀、CSKが再建を果たせなかったアスキーはかつて営業損益15億の赤字のところを、いまは黒字。切り離した部門の独立にも協力したが、これは残された中核部門の人たちについてきて欲しかったため。この辺、日本だからってこと。
再生企業のゴールにはにはIPOより売却。理由は再生ファンドがほぼ全株持っているからIPOしても売りづらい。そういう言い辛いことは先に言う。
Posted by riko at 2003年11月04日 23:20
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