2009年10月30日

すべてのサービスは患者のために―伝説の医療機関“メイヨー・クリニック”に学ぶサービスの核心

医療関係者ではなく、サービス関係者に向けてビジネススクールの教授によって書かれた「サービスの芸術に関する本」。その証拠に? リッツ・カールトンの高野氏が帯にコメントを寄せている。

ミネソタの小都市にあるメイヨークリニック。1900年代初頭にメイヤー兄弟とその父の3名の医師によってはじめられたこのクリニックは、一世紀以上にわたり、米国の重要な医療機関として認識されている「百年ブランド」だ。1983年に2つの病院を買収してさらに加速度的な成長を遂げた。今では医科大学をも擁する。統合医療、チーム医療、卓越したシステム化で、「ディスティネーション医療」の代表格となる。

成功した要因は何だったのか。

ひとつは、「患者のニーズを最優先させること」という確固たる価値観。医師も職員もメイヨーで働くことに誇りを持つ。患者はここで受けた、心を尽くしたサービスについて、くちこみでひとに伝えていく。

ふたつめ(P.33)は、潤沢な資金。優れた技術で患者が途切れることなく続く病院へと成長させたので、家のローンも払い終わり、食べるに困らない。メイヨー兄弟は創設者でありながら、報酬はもう十分すぎるとして自分たちは給料制に切り替え、のこりは設立したNPOメイヨー資産協会に寄贈することにした

みっつめは(P.348)、ブランドマネジメント。メイヨーのビジョンに一致していないサービスは実施しない。ガイドラインに照らし合わせる。患者がメイヨーに期待している利益をもたらすサービス化どうかで判断する。ブランド名はメイヨーの名を平凡なものにしてしまうようなサービスには決して用いない。


[第一章] 百年ブランド

P.13 もっとも優秀な医師や医療従事者は、技術者であり、芸術家でもある。技術者は問題を見つけて、テクノロジーでそれを解決する。(略) 一方芸術家は、患者が暖かい微笑や、心強い言葉や、優しい法要を必要とするときを心得ている。すべての患者に自分はここで歓迎されていると感じさせ、心地よさと安全と希望を与えるのは芸術家の仕事だ。 (略)芸術家は技術による治療では手の内用がなくなった時期を察知して、牧野患者とその家族の心のサポートをする。私が石になったのは、芸術家としての仕事がしたかったからだ。


[第四章] ディスティネーション医療

P.132 ロチェスターのメイヨークリニックは、主要な医療の最終目的地であり続けてきたのだ。 (略)ロチェスターは医学のメッカにはなりえそうもない場所だ。  (略) 人口役10万人の小都市ロチェスターには、5000を超すホテルの部屋がある。ホテルの収容人数の約65%は、20マイル以上離れたところからメイヨークリニックに毎年やってくる95000人の患者と家族によって埋まる。


・・・ そんなころ私は、、、 もうすぐMちゃまのお誕生日なので、お祝いは何がよいか聞いてみた。そして帰ってきた答えに驚いた。「いっしょにいてくれるだけでいいよ~」。 私に何も見返りを期待せずにいてくれる、こういう無欲な人となら、よろこんでいっしょにいたいと思います。

さて、出張で、ヘルシーインあさむしに滞在。夜は海扇閣の津軽三味線・後藤竹春の講演を聞きに連れて行ってくれたり、朝は5:30からウオーキングに連れて行ったり、やるなぁ、浅虫! 沖揚平のニンジンがおいしいらしいので、入手するぞぉ~!

Posted by riko at 2009年10月30日 07:58 | TrackBack
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