2009年11月21日

国境越える医療ビジネス アジア勢、誘致へ整備急ぐ

日経新聞2009/11/21朝刊第9面 特集

医療ツーリズムの市場規模は、10年には1000億ドル(約9兆円)。タイの病院では、2001年の米国同時テロ以降は、米国などに長期滞在して治療を受けるのが難しくなった中東の富裕層が訪れるようになった。インドの病院では入国ビザの取得支援や空港への送迎、通訳手配などのサービスも整える。韓国政府は、治療目的で滞在する外国人を対象に専用ビザの発給などを開始するとともに、医療機関には、外国人患者を誘致する活動を認めた。

日本は後発。経済産業省は、医療ツーリズムがサービス産業の活性化につながると判断し、医療機関や旅行会社などと協力して、年内をめどに医療ツーリズムの促進に向けた調査を開始する。観光庁も有識者らによる研究会を立ち上げた。
民間では、千葉県鴨川市の亀田メディカルセンターが、今年の8月に国内の医療機関で初めてJCI認証を受けた。

医療ツーリズムは、通常の旅行に比べて支出額が多く、外貨獲得の有力な手段にもなる。「日本では医療を産業と考えることに抵抗がある」(国際医療福祉大学・開原成允副学長)が、ビジネスとしての医療を国家の成長戦略と位置付ける国も少なくはない。

Posted by riko at 2009年11月21日 23:22 | TrackBack
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