2003年10月08日

Globalization and Its Discontents

Globalization and Its Discontents (C)Joseph E. Stiglitz

・・・そんなころ私は、Cからの禅問答に対する、Kさんの「「グローバリズム」の展開は、必ずしも世界に幸福だけを届けている訳ではありません」「問題意識」、という解釈で、もやもやしてた霧が一気に晴れた! まさに Helen Keller の "W...water!!" ってかんじ。それで以前さっぱり理解できなかったを読み返してみたところ、やっと少しわかったような気がする。この本で書かれていることは4つ。

1.グローバル化(貿易の障壁を取り払い、世界経済をより緊密にすること)は
 本来世界に、特にこれまでチャンスを持ち得なかった貧困層に、
 幸福をもたらすもの、と確信している。
2.しかし、そこに導くためのプロセスが不適切なため、
 その貧困層がより圧迫される結果となった。
3.国際3強機関のIMF、WTO、世銀がそのプロセスの主。彼らは彼らの立場的に
 最大のステークホルダーであるアメリカとその金融界の利益を最優先してきた。
4.この書は、グローバル化を推進するのに単純な公式を見せるのではなく、将来にわたって議論されるべき改革のアジェンダを提案している。
 ( While this book includes no simple formula on how to make globalization work, Stiglitz provides a reform agenda that will provoke debate for years to come.

この本、日本語版のあとがきでリチャード・クーが言っているとおり、「愛のある経済学」っていう形容につきる!さーすが、Nobel Prize Winner!(メールの返事、ちょうだい!!!)

そっかー、本来そうあるべきでないのに、結局、国連が戦勝国の作った枠組みである、という事実と同じで、IMFよ、おまえもアメリカしか見てないのか、っていうインサイダーからの警鐘が、この本なんだ。な~るほど。

Posted by riko at 2003年10月08日 19:06 | TrackBack
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