2004年03月05日

職務発明制度と研究者のインセンティブ - 特許法における日米の考え方の違い

ダイヤモンド社(C)「ダイヤモンドLOOP(ループ) April 2004 No.4月号

青色LED訴訟をきっかけに「職務発明」と「相当の対価」の議論がヒート。雇用契約時に、相当の対価の支払いを従業員が受ける権利が、米国ではなく(連邦法・州法になし)、日本にはある(特許法35条)、というのが大きな違い。これが日本での雇用者側のリスクに繋がっている。一方、米国では特許を重要な経営資源と考えつつ、非終身雇用制・適切なインセンティブ付与で上手くバランスを保っている。図表「日米の職務発明制度の違い」(P.107)が明快。

・・・そんなころ私は、オンナ二人、セルリアンタワーで豪遊?! 「金田中 草」の箱寿司に、六本木の夜景、お部屋でとるブレックファスト・・・ バカOLっぷりを発揮しました。(さぶっ)


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2003年10月27日

軌道に乗り始めた再建ビジネス ダイヤモンド社(C) ダイヤモンドLOOP(ループ)10月号

再生ファンドの中堅企業投資が急増 軌道に乗り始めた再建ビジネス:「買収ファンドとは違うタイプの投資案件が急増」by 和田勉

再生ファンドにスポット当て、買収ファンドとの対比を通じて明らかにしていく。

日本の再生ファンドが中小企業の再生に向けて急増しているが、
・小口の投資で小口のリターン(年利10~15%)が何故成り立つかというと、例えば、 日本政策投資銀行が50%まで出資するできることによって、必ずしも 大きなリターン(買収ファンドの目標利回り:年利20~30%)を求めなくてよくなる、とか。
・再生ファンドのうち、再生企業の売却ではなく、債権回収型の ファンドであれば、小口でも利益を確実にすることができている。 (債権は買った後株式に変換してしまえばあとは買収ファンドと同じく 株価がどれくらい上がるかがテーマとなるが、債権のまま保持するなら債権回収がテーマとなる。

・債権回収型は、上場や売却が難しい中堅企業に向いている。
・大企業の再生は人気があるが、ファンドがひとつあればよいので投資案件を増やしにくく、中堅企業の再生なら投資先がたくさんある。
・出資者である都銀・地銀との関係も決め手となる。
・好調のファンド:ルネッサンスキャピタル、フェニックスキャピタル。 
・企業再生は、元の経営者が自社ではなく自身を守ろうと混同するとき、摩擦が生じる。


・・・そんなころ私は
昨日の「勇気」って絵本を、大人の私も読んだの。世の中には、毎日出会うちっちゃな勇気や、大きな決断を伴う勇気、自分にプラスになる勇気、相手をハッピーにする勇気、、、とかいろいろあるネ。いつか、英語と日本語で書かれた童話を上手に読み聞かせられるようになりたいなあ。

勇気 - COURAGE(C)Bernard Waber,日野原 重明

"Courage is what we give to each other.":いっしょに、ふたりが はげましあうのも ゆうき。

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2003年09月30日

サヨナラ「東京」 ダイヤモンド社(C)ダイヤモンドLOOP(ループ)10月号

[ loop]

P.22 先端技術は地域経済を救えるか?日本列島主要クラスター構想一覧
・・・クラスターとは競走優位ドメインのこと(by Michael E. Porter)。北九州のLSIクラスタ。香川の糖クラスタ。など。渋澤栄一の経世済民のように、地方っていう眠ってる巨大な知的財産を活かせたらステキ。

P.51 フィラデルフィア - 頭脳流出に待ったをかけたROI重視の非営利組織

P.53 ノースカロライナ - 元祖研究都市に学ぶインキュベーションの仕組みづくり

・・・ちなみに福岡ISTには私の大学時代の悪友・ヤクザなドラマーのしんちゃんもいる。産官は友人で情報学環の若き教授・kenちゃんもやっていた。そういえば、P.116のN町さんはIILに行かれるとか。私がボヤボヤしてる間にみなイイ仕事してるねー。

そんなころ私は、CNET Japan Forum テクノロジー・ビジネス・トレンド2004でGoogle村上さんとAmazon・Jeff Barrさんをちょっと。Amazon Web Service が Microsoft Word 2003 上で使えたらそれはステキな強者連合。Amzonのトラフィックチャネルが増える。MS側のメリットは? ところでここで、山岸さん、御手洗君だけではなく、Yuichiさん、Ozeru、Yosssssyさんにまで久しぶりにお会いできたという副産物も。

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2003年04月09日

日本のハイテク異能66人

[ loop]

ダイヤモンド社(C)「ダイヤモンドLOOP(ループ)5月号

P.29 5年で10兆円の利益を稼ぐ自動車7社/新成長分野への投資も加速
…環境・IT・中国市場、の三側面から。

P.48 テレマティクスとインテリジェント化が広げるクルマの可能性
…テレマティクス参入プレイヤーとサービス形態。
サービスはセーフ&セキュリティ・運転支援・エンタメ、の三種。
プレイヤは、トヨタ(G-BOOK)、日産(カーウィングス)、ホンダ(インターナビ)、パイオニア(AirNavi)。
P.49 コンテンツはG-BOOK:豊富でオープン、インターナビ:シンプルで走行重視・ホンダが吟味、っていのも好対照。PC、携帯と全く異なる利用シーンなので、どちらの戦略が受けいれられるか。
P.50 G-BOOK/KDDIの走行距離課金(=月額5500円+走行距離(km/月))って現実に即してるかどうか別としておもしろいね。

P.52 通信、コンテンツそしてベンチャーそれぞれの目論見と課題
モバイルキャストテレマティクス社:オープンプラットフォーム・ビジネスモデル=専用センター機能(GW機能、認証、決済、ポータル構築…)+車載通信端末(通信モジュール…)。
ほか、フットコール社、CASリサーチ社、アドイン研究所など。

P.60 中国のモータリゼーションが始動/外資、国内企業入り乱れての市場争奪戦
…中国の自動車生産台数 350万台/年(2002年)

P.62 図解 中国の自動車関連企業の展開

P.81 企業の最先端研究を担う日本のハイテク異能66人
17/Webサービスにおけるセキュリティ:丸山 宏/日本IBM 東京基礎研究所
36/省電力型動的再構成回路:妹尾克徳/ソニー S&Sアーキテクチャーセンター
38/省電力アプリケーション・プロセッサ:入江直彦/日立製作所 中央研究所

P.156 スピンオフ起業の際のIP問題 勤務先からの訴訟リスク──1
…中町さん@WSGR。勤務を続けながらスピンオフしていく際に、技術流出・秘密漏洩などで訴訟を起こされないよう、スピンオフのタメに、PCはもちろん、鉛筆の一本たりとも、勤務先のリソースを都合しちゃだめよん、ということ。(図2:退職前の行為として問題ないか?)

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2003年03月13日

間違いだらけのテクノロジーマネジメント

[ loop]

ダイヤモンド社(C)「ダイヤモンドLOOP(ループ)創刊号

祝・創刊、おめでとうございます☆
見事に、ユビキタス時代百花繚乱でございます。(しかし私は今回あえて割愛。また今度)

P.20 「日本企業に勝機はあるか 4億台市場中国携帯電話ビジネスの意外な勝者」9万円もするのにパナソニックのカメラつき携帯が数十万台を越えるヒットなんだって。ステイタスシンボルらしい。これはすごいことだ。80年代後半に高校のナンチャッテ交換留学で知り合った北京の同級生たちが今まさにマーケットなんだね、信じらんない。P.26のオペレータ、メーカ、ベンダ相関図がお役立ちアイテムだ。P社とかU社とかと組んでみたいですね。


P.103 「Capital Flow/先駆者リップルウッドに見る買収ファンドの試行錯誤」なんだけど投資はともかく、そういうトロピカルリゾートのユーザー像っていったいどんな層(団体旅行っぽいし)なんだ?ってやや疑問。国内influxだけを狙ってるんだったら少々ツラいと感じた。

P.108 「ベンチャーキャピタリスト座談会 技術者のスピンアウト企業にベンチャーキャピタルは流れ始めている注目されるITベンチャー企業リスト」おお!赤羽さんだ!大学発ベンチャーの成功例として徳島大学酒井士郎教授のナイトライドセミコンダクター社がとりあげられているのはうれしい。Uターン組に期待、とのこと。

P.134 「エッジ病とポストインターネットの胎動」では、電話とインターネットっていう正反対の思想が比較されている。またポストインターネットで勝利するには「ウェブサービス」「P2P」「エージェント」とされていて、M2Mがそのキーだと締めくくられている。小池良次さんによる。 

P.146 「間違いだらけのテクノロジーマネジメント」これです!要は既得権企業でべんちゃあすぴりっとなんて育ててもムダで、出来合いの人材、tech、etcを持ってきた・持っていくほうがぜんぜんいいっす、適材適所っすよ、ってこと。「不連続の事業創造では事業のアイデア(WHAT)については楽観主義、事業プラン(HOW)については悲観主義という使い分けがコツ」うーん、イイ表現だ。新規事業開発室のジレンマは痛いほどよーくわかるわ、私。

P.152 「Intellectual Property── テクノロジーベンチャーのためのIP戦略知的財産立国の実現が危ない個の才能をビジネスに変える技術を学べ」おお、男前な弁護士・中町昭人さんです(ご帰国中、経産省での勉強会もおもしろかったです)。(1)HWの取引は定型処理でき比較的容易ということに対して、SW・ライセンスなど形のないものに独立の価値を与えることに日本企業は怠ってきたが、今こそ転換期。(2)生き残るためのキーは二つ、ひとつは、高い生産コストを前提としても なお利益の出るような高付加価値製品・技術を従来通り生産しつづける。もひとつは、収益性が生産コストに影響されないライセンスビジネスを構築する。(3)創造するのは抽象的な組織ではなくあくまで個人(発明家、起業家、研究者)なので、彼らへの社会的・経済的適性報償を円滑に循環させ新たな創造へのインセンティブとなるようサポートしていかねばならない。…とのことでした。(3)について私は、特許出願してもアレっぽっちしかくれないのはヒドイ!と同調したりするのでした。

P. 154 「運転者の“情報(データ)”ニーズはカーナビをどう変えていくのか」いったい運転者のニーズってナンなんでしょうね。ここでは、ニーズ=的確なルートを知ること、なので、北が上、という地図の既成概念は消滅しているとのこと。それだけなのか? もっと財布のヒモを緩めるチャンスってないのだろうか。知りたい。「AirNavi」「CADIAS」が出てます。

Posted by riko at 10:18 | Comments (0) | TrackBack